麻酔ガイドラインにおけるネキシウムの扱いについて

医療の世界では治療のために麻酔薬を使用することは一般的に行われていますが、麻酔は人間の神経を一時的に麻痺させることから本来の生命維持のための機能を停止させるという側面があります。その為過剰な麻酔の使用は人間の生命維持能力を著しく損なうばかりでなく、機能の低下などを招く危険が有るのでその使用に関しては慎重に行わなければなりません。
その為厚生労働省や麻酔医学の学会などでは麻酔薬の使用に関するガイドラインを制定し、過剰な投与による医療事故や後遺症の発症を防ぐ為に尽力しています。その内容は非常に詳細で、各薬剤の成分ごとに各ケースにおける使用量や使用時間、他の薬剤との併用の是非などを規定しています。
胃酸抑制に使用されるネキシウムは麻酔薬としては分類されていませんが、本来の胃の機能である胃酸を発生させ食物の消化を行う機能を著しく低下させるため、その使用には十分な注意が必要な薬剤であるとともに、麻酔薬を併用する際には細心の注意を払わなければいけない薬剤です。その為、ネキシウムにはその用法や用量に関しての詳細な規定が定義されており、医師や看護師、若しくは薬剤師や患者に至るまでその情報を確実に伝達し、注意を図ることが非常に重要になります。
ネキシウムは本来胃酸を抑える薬品として胃潰瘍や逆流性食道炎などに多く用いられる薬品です。その効果は広く認められており、鎮静効果も高いものです。しかし、麻酔薬と併用すると過度に鎮静効果が発生し胃やその周辺の臓器の機能不全を招く危険があるため、基本的に併用は避けるべき薬剤であることと、万が一患者が服用している場合にはガイドラインに関わらず現場の医師の判断でその使用量を制限するなどの判断が必要です。